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スピルリナとは?

スピルリナとは、藍藻類に分類される海苔の一種で、
特異なラセン状をし、濃緑色の単細胞微細藻類で、約35億年前に地球上に誕生した最古の生物です。
60種以上の栄養と成分でできていると言われています。
スピルリナはアフリカやメキシコの熱帯地方の湖に自生しています。その湖は塩分が濃く(15%)強アルカリ(PH:9~11)です。
この環境に耐えて生育しますから他の微生物の汚染を受けず、
純粋に収穫できるので原住民にとっては古代からの安全で貴重な食糧として利用されてきました。

スピルリナには約 35 の種類があり、自生しているもののほとんどが 「Spirulina platensis」ですが、
チャド湖やテスココ湖(メキシコ)のものは「Spirulina maxima」と言われています。
現在、人工的に純粋培養しているものは全て自生湖から分離した「platensis」を種母にしています。
スピルリナ スピルリナ
東洋酵素化学㈱のスピルリナパシフィカR(ハワイアンスピルリナ)は、世界で初めて海洋深層水(水面下600m以上)を利用し、
培養されたスピルリナです。

深層水は地球を数百年かけて循環し、高い水圧を受けて栄養分が熟成され溶け込んでいるため、生物が驚くほど早く生育します。
また、海水中には細菌がほとんどなく清潔でスピルリナの培養には最高の条件をそなえています。

ハワイ島は世界で最も早く海洋深層水の研究が始められ、また、空気がとても澄んでいることから
世界中の天文台が集中している場所でもあります。太陽光を必要とするスピルリナの培養は屋外オープンで行われるために
大気の安全性は必要不可欠で汚染のない清浄な大気は品質を高め安心と信頼を与えてくれます。
スピルリナ スピルリナ

スピルリナが健康補助食品に脚光を浴びるまでの歴史

世界で最初に人工的に培養を始めたのはフランス国立石油研究所で1962年のことです。
1967年にアジスアベバ(エチオピア)で開催された応用微生物学会の国際会議で、ベルギー及びフランスの微生物学者らによって、
たん白と高栄養価について発表されたことが大きな話題を呼びました。

1973年、微生物たん白に関する第2回国際会議、さらに1974年国連の世界食糧会議にも続々登場し一躍世界の脚光を浴びるようになりました。
以来、ヨーロッパでは健康食品として一早く活躍してきました。
一方、日本では1970年まで全く知られていませんでした。
71年から工業的な培養実験が行われるようになりました。
米航空宇宙局(NASA)では、食糧利用としての他にスピルリナの生態系を利用して、宇宙空間におけるO2供給源としての活用も研究されています。
クロレラと比べスピルリナは我国よりもむしろ米国、ヨーロッパでの注目度が高く、主たる消費地となっていますが、我国でも安全性は勿論、その効用は多くの大学や研究機関で研究されています。
「植物たん白の宝庫」として注目を浴びたスピルリナは微生物と緑黄野菜の性格を兼ね、
両者の成分を併せもつ特性は現代社会のゆがんだ食生活を総合的に修正し、
また体のひずみを更生する役割の方がむしろ「たん白源」より貴重です。

スピルリナの特徴

●たん白質の含有量が 70%に達することもあり、構成するアミノ酸のバランスが非常に優れている良質のたん白質でもあります。

●ビタミンやミネラルの種類が多く各栄養素がバランス良く含まれています。

●スピルリナは重要な微量金属(ミネラル)である Se、Zn を有機体(たん白結合型)として、含んでいます。

●クロレラに比べ消化吸収性が良いのでスピルリナの有効成分の利用効率は高くそれは健康食品として欠かせない要件でもあります。

●カロテンや葉緑素(クロロフィル)を始め緑黄野菜としての成分(ビタミン、ミネラル)が含まれるので、食べにくいとされる野菜を簡便に摂取することができます。

●スピルリナの抽出液には乳酸菌の増殖効果があり、未知の成長促進物質の存在が認められます。

栄養バランスの補正に最適

市販食品にスピルリナを加えたときの栄養価比率は実線で描いたように変わり、日常の栄養バランスは改善されます。

下の円グラフの円周に示した栄養素の数値は、20歳以上の男子の一日総栄養素所要量の1/3を示したものです。
この数値は女子にもほぼ共通します。

必須(不可欠)アミノ酸のバランスが良い

体の中では生理的に必要とされるそれぞれのアミノ酸の理想的な比率が決まっています。

アミノ酸からできるたんぱく質はこの理想の比率にどれだけ近いかを示すプロテインスコアで
たんぱく質の質の良し悪しが評価されます。
理想のアミノ酸比率
イソロイシン 3
ロイジン 3.4
リジン 3
フェニルアラニン 2
チロシン 2
含硫アミノ酸 3
スレオニン 2
トリプトファン 1
バリン 3
プロテイン・スコア 100
スピルリナ 80?83
鶏卵 3.4
しじみ 3
豚肉 2
牛肉 2
クロレラ 3
牛乳 2
大豆 1
ゼラチン 3
スピルリナ 0.75
えんどう豆 0.64
大豆 1
牛肉 1.4
豚肉 1.53
クロレラ 1.74
牛乳 2.75
スピルリナ スピルリナ

ほとんどのビタミンを含みます

ビタミンは人の体内で合成できない(イシトールは合成できる)ため、食べ物から摂らなくてはなりません。
但し、人の腸内に住みついてる腸内細菌は大腸菌も含めてビタミンを合成(すべてではありません)していますから、人はそれらの一部を利用しています。

野菜は多くのビタミンを合成しますが、たん白質はほとんど造らず、またビタミンB12も造りません。
しかしスピルリナパシフィカはビタミンB12を含めほとんどのビタミンが含まれています。
但し、ビタミンCだけはスピルリナの生物特性として生合成する機能をもっていません。

他のスピルリナ食品からは摂取しにくいミネラル

スピルリナパシフィカには鉄、カルシウム、マグネシウム以外にも微量で働く重要なミネラルがたくさん含まれています。
セレン ビタミンEの抗酸化作用を助長し老化・血管硬化を予防、睾丸と前立腺に多く含まれる。
更年期障害に役立つ。
近海魚に含まれる有毒な水銀を無害化する重要な機能を持つ。
亜鉛 インスリンの合成と作用発現に必須。多くの酵素系に中心的役割。
欠乏症として皮膚炎、脱毛、発育不全、生殖機能低下、貧血、味覚・嗅覚障害などを起こす。
マンガン 肝臓のミトコンドリア内に存在するピルビン酸カルボキシラーゼの構成成分ムコ多糖の合成など数多くの酵素の活性化に関与。
コバルト ビタミンB12の構成成分。VB12が欠乏すると悪性貧血を起こす。
ヨウ素 甲状腺ホルモンの構成要素。海藻や魚介類に多く含まれる。
成長促進、活力と精神の敏活を高める。健康な髪、爪、皮膚、歯を作る。
モリブデン アミノ酸代謝に関与。鉄代謝に関与する酵素の重要な構成成分。
クロム 正常な糖代謝、脂質代謝の保持に必須。
バナジウム 細胞の再生や造血を助ける。
最近の研究ではⅠ型糖尿病の治療に使える可能性が示唆されている。糖代謝、脂質代謝の保持に必須。
バナジウムは極めて高い希少価値を持つミネラルですが、スピルリナパシフィカR(ハワイアンスピルリナ)のほかに含んでいるスピルリナはありません。

豊富な有色成分、緑黄野菜としての十分な条件を備えています

カロテン含量を基準にすると、スピルリナ20粒(4g)はそれぞれの野菜の量に相当します。
ニンジン 大・・・1個

ホウレン草・・・2.5束

キャベツ・・・25個分
カロテン 体内でビタミンAに変わります。しかし、ビタミンAを過剰摂取したときにみられる副作用はありません。
視力の低下を抑え、感染に対して抵抗し、粘膜合成促進、活性酸素消去(抗酸化)ガン予防の効果があります。
クロロフィル 緑の血液と呼ばれ、コレステロール低下、抗炎症、破壊組織修復作用があります。
フィコシアニン スピルリナ特有の青色色素でクロロフィルと同様植物の光合成を担っています。
フィコシアニンはクロロフィルの環が開いた形で非常に良く似た構造を持ち、デトックスや抗ガン作用、アレルギー抑制作用などが研究されています。

乳酸菌の増殖因子

Enterococcus faecalis Kazama Lactobacilus acidopfilus Toyoを
通常の肉エキスやペプトン牛乳カゼイン培地に0.5%添加することにより、乳酸菌数は顕著に増加します。
En.face.K 1リットル培養基当りの収量 通常 2.87g スピルリナEX添加 4.25g
L. acid. T 1リットル培養基当りの収量 通常 2.01g スピルリナEX添加 2.61g